衣食住すべて環境にやさしい日本文化を学び、一緒に育てていく集いの場
「日本の風」の趣旨

■ 背 景
 「日本の風」の主の西邑(にしむら)の本業はデザイナーです。
その主な仕事は、国際交流基金の日本語教材や、
日本文化を海外に紹介する英文本の企画、デザインなどです。
30年に渡り日本文化を紹介している本ですが、
その著者の多くが、日本文化に造詣の深い西洋人です。
「日本人の私の方がよほど何も知らない」
恥ずかしくなりながらも追っかけ自国の文化を学ぶことにより、
次第に和文化の良さに目覚めてきました。
 この本業とボランティアの活動をつなげたデザイン工房「日本の風」を
2004年12月、半蔵門にスタートさせました。

■ 日本文化とは?
 一言で言えば「衣食住、全て環境にやさしい」と言えます。
その根底には「和」の心、今で言えば「共生」の心が流れています。

 人との共生、花鳥風月すべてに至る自然との共生があり、
さらには物をいとおしむ、物に心を写すことができるのも和文化です。
 そのキーワードには、他国にはない独特のものが沢山みられます。
あわれ、わび、さび、渋み、幽玄、風雅、風流、風情、粋、伊達等々。
 これらの言葉からは物質的豊かさは感じられません。
むしろ貧しさの中に美を見い出し、それを芸術の域にまで高める
「和の精神」が感じ取れます。


■ 何故、江戸文化が中心なの?
 平安時代に始まった和歌、安土桃山に始まった茶道など、
それ以前の文化は様々ありますが、
これらは皆江戸時代まで引き継がれています。
それらが現代にも伝えられているとはいえ、
江戸以降の社会環境の大きな変化により、
多少なりともそのとらえ方に違いが出てくるのは当然でしょう。
そこで江戸をベースにそれらの違いを調べてみたいと思います。
幸い江戸は近い過去ゆえに、文献も沢山残っています。

■ 新しい日本文化の可能性 
 伝統文化を素晴らしいと眺めるのは簡単ですが、それは美術館に任せましょう。
私達にできることは、それを引き寄せ、一旦自分達の中を通し、
その上で、それが今、どんな形ならば生かせるのかを考えて行くことかも知れません。
 自国の文化ながら、知らない美しいものも沢山あるでしょう。
それらを調べ、発見します。
それを埋もれさせず、再デビューさせることは出来ないのか? 

 つかの間の時間でも、日本美術書をぼんやり眺めたり、
いい加減の本来の意味の「良い加減」な江戸の時間感覚に思いを馳せてみる
そんな風を皆さまと共に吹かせていけたら嬉しいです。

 
ここでは、知的な好奇心を刺激してくれる日本文化に関する本があり、
「和」の心に通じる人達の会話があり、
季節の和菓子と抹茶を楽しむ一時があり、
墨絵や俳画や和菓子の絵を描く筆を使う場があり、
その絵に添える万葉の歌をひもとく場があり、
三味線などを奏で楽しむ場がある。
 
どんな世の中になったら幸せか?
「忙しい」とは、 心を亡くすこと。
どうしたらもう少しゆったりと暮らせるのか?
ここ「日本の風」に集う皆さまと共に考えていきたいと思います。